こんにちは。
東京ベイサイドクリニックです。
みなさんは「食物繊維」と聞くと、どのようなイメージがありますか?
便通がよくなり、便秘が解消するというイメージがあるのではないでしょうか。
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食物繊維は「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています。
特定の成分ではく、消化・吸収されずに、小腸を通過して大腸に到達するすべての難消化性成分が食物繊維です。
健康づくりに欠かせない成分ですが、多くの人が不足しています。豊富に含まれている食べ物を積極的に食べて摂取量を増やしましょう。
◎食物繊維のはたらき
①便通を解消する
とくに不溶性食物繊維は、水に溶けずに胃や腸で水分を吸収して膨らみ便の容量を増やします。
膨らんだ便は腸を刺激して腸の動き(蠕動運動)を促し、排便を助けます。
②腸内環境を整えてくれる
水溶性・不溶性食物繊維、どちらの食物繊維も大腸内にある細菌によって発酵・分解されたあと善玉菌のエサになります。
それによって、腸内で善玉菌が増えて腸内フローラが改善されます。
③食後に血糖値が急に上がるのをおさえる
食事のあとには血糖値が急に上がることが多いのですが、食物繊維はそれを防いでくれます。
とくに水溶性食物繊維は、食べ物が胃から小腸への移動するのをゆっくりにさせます。
そして小腸で糖質などが分解吸収されるを穏やかにして、食後の血糖値が急に上がるのをおさえてくれます。
④血液中のコレステロールの濃度を低くさせる
食物繊維を摂ると、血中のコレステロールの濃度を低くさせることができます。
小腸でコレステロールを吸着して体内に吸収されるのを防ぎ、そのまま体外に排出できるよう促します。
⑤食べ過ぎや肥満をおさえる
食物繊維は腹持ちがよく、食事を多く摂取することを防ぎます。
また不溶性食物繊維は飲み込む前によく噛むことが必要となり、これも食事量がオーバーすることを防ぎます。
食物繊維自体には栄養成分がないものの、便通を整えたり、栄養成分の吸収を緩やかにするなどして、
糖尿病や虚血性心疾患などの生活習慣病に対して予防効果が期待できるといわれています。
◎食物繊維が多く含まれる食べ物
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- 穀類…玄米、胚芽米、麦めし、とうもろこし
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- 豆類…煮豆(大豆、うずら豆、あずき)、納豆、おから
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- 芋類…さつまいも、里いも、こんにゃく
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- 果物…柑橘類、バナナ、うり類
- 野菜…ごぼう、ふき、セロリ、アスパラガス、青菜類、キャベツ、白菜
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- きのこ類…しいたけ、しめじ、えのき
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- 秋は、特に食物繊維の多く含まれる食べ物が美味しい季節ですね。
- 色々な食材を工夫してとれるようにしていきましょう。
ペンネーム『乙女の純潔』(コスモス花言葉より引用)