大腸カメラの動画を見る
下剤内服不要の大腸カメラ
検査前に2Lの多量の下剤を口から内服せずとも受けられる体に優しい大腸内視鏡検査を行っております。
同日に先立って苦痛を抑えた胃カメラを受けて頂き、胃カメラ終了前に一定量の下剤を胃カメラ先端から十二指腸へ注入します。
これにより検査前の多量な下剤内服が不要となり、なおかつ内服した場合よりも排便回数が纏まって少なくなり、肛門への負担(出血・疼痛)も軽減されます。また前処置に要する時間も短かくなり、それに伴い検査までの時間も短縮されます。前回下剤を口から内服して今回この方法で行った方は、次回も同じこの方法での下剤処置を希望されておりますので、大腸カメラ前の下剤処置が苦手な方はぜひ当院までご相談下さい。
勿論、胃カメラ同様大腸カメラも検査中の苦痛は無く、体に優しく短時間で終了する大腸カメラは当院までご相談下さい。
※検査中の所見や状態により、下剤を必要量注入できない場合があります。
※下剤を飲まない内視鏡検査は自費診療となります。
※当日の下剤内服・注入に関わらず全ての大腸カメラ受診者は、前夜に便を軟らかくする薬液10mlと錠剤2錠を内服して頂きます。
大腸内視鏡検査の測定【所要時間64%短縮】
5月26日の9名の受診者を対象に測定しました。検査前に2Lの下剤を飲まずに前処置の所要時間は平均65分、排便回数は平均4.5回でした。これを2Lの下剤内服に伴う標準的な所要時間180分(排便回数10回)に対する割合で短縮率を算出しております。
尚、9名の受診者の満足度アンケートは100点満点中、平均95.0点でした。
下剤内服は「船」、注入は「飛行機」
胃内視鏡的洗腸液注入法(GastroEndoscopic Intestinal Irrigation:GEII)による【下剤を飲まず早い】 胃・大腸カメラ検査は、生理的にも、時間的にも、最も理にかなった負担の少ない、体に優しい消化器内視鏡検査であり、近い将来本法を取り入れるクリニックは増加すると想定されます。
また、例えるならば下剤内服は「船」、下剤注入は「飛行機」に相当し、本来一日がかりの検査が半日で終了してしまうこともあり、当院では注入された9割以上の方が次回も同じ検査法を希望されております。
現在では国内はもとより、海外からもこの【下剤を飲まず早い】 胃・大腸カメラを受けるため当院へ来院される患者様もいらっしゃいます。当院では患者様に同検査を日々安全に、丁寧に行っております。
大腸カメラを楽に受けて頂くために
- 熟練した無送気軸保持短縮法と適量鎮静薬により、麻薬や麻酔薬なしでも痛みなく1〜5分で盲腸まで挿入できる検査
熟練された医師の挿入法と鎮静剤を行うことで、痛みなくかつ早く検査が終了するため、患者様の負担は大幅に軽減することができます。また内視鏡の専門医師検査を行うので、短い検査時間でも観察の精度も確保できます。
- 多量の下剤を飲む必要がない検査
胃内視鏡的洗腸液注入法(GEII)による大腸内視鏡検査の場合です。 - 患者様の体格に応じて、外径9~11mmの細径スコープを選択
- 炭酸ガス送気で、検査後の苦しいお腹の張りを軽減
- リカバリールームで検査後もゆっくりお休み頂けます
質の高い検査を行うために
- 透明ロングフードによるクリアで広い視野の確保と死角の減少
- オリンパス社製最新鋭内視鏡システムの導入
- NBI拡大観察
- 色素散布
当院では、内視鏡検査を「患者さまが楽に受けられて,お身体や精神的な負担が少ない」「精度が高く小さな病変も見落とさない」ものでなければならないと考えています。がんであっても早期に見つけて的確な治療を行えば命を落とすことはほとんどありませんし、生活に大きな支障を与えることも多くの場合避けられます。
内視鏡検査は直接、大腸の粘膜を観察できるため、初期状態の病変を見つけることができます。ただし、通常光で一見しただけでは正常に見えても、熟練した医師が最新機器を使って細かく丁寧に観察すると炎症などの病変が見つかることがあります。
そこで、当院では、ハイビジョンスコープ、特殊光を使ったNBIや反転法などの画像強調システム、拡大内視鏡、色素散布などを導入して、質と精度の高い内視鏡検査を行っています。
40歳を過ぎたら検査を受けましょう
当院では「40歳になったら大腸内視鏡」をおすすめしています。リスクの高まる年代が40代からとされているからです。ただし、30歳代でもがんが発見されることはあります。大腸がんは、初期症状がほとんどないため、出血、便秘・下痢・便の狭小化などの便通異常、腹痛・腹満といった症状が現れた時は既に進行しています。心配であれば、何歳であっても内視鏡検査を受けてください。
なお、健康診断などで行われている便潜血検査は隆起型の腫瘍を見つける為の検査ですから、祖の検査で陰性だった場合でも、小型のポリープや平坦型の腫瘍が発見されることは珍しくありません。
ポリープや腺腫内癌・粘膜内癌といった初期のがんのうちに発見し、内視鏡で治療できれば、ほぼ完治が可能です。
検査の頻度に関しては、1回目の内視鏡検査できれいな大腸であると確認されたら、次の検査は2年後で大丈夫だとされています。
大腸カメラでわかる病気
良性ポリープ
大腸にできたイボ状の腫瘤が大腸ポリープです。ほとんどが良性であり、95%以上はその後も良性のままですが、何かの刺激から腫瘍細胞の異変が生じて次第にがん化する可能性はゼロではありません。
胃ポリープのがんへの進行は1%程度とされていますが、大腸ポリープの場合サイズが大きくなるごとにがん化の危険度が増していきます。1cm~2cmでは、25%程度、2cmを超えると60%程度とされています。内視鏡検査で後にがん化する可能性のあるものは切除できます。組織的に安全なものは経過をみます。
進行大腸がん
周囲の組織に浸潤や転移を起こす、大腸に発生した腫瘍です。悪性の腫瘍であり、進行具合(広がり)を5つのステージで表します。ステージ0が最も進行度が低く、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの順に進み、ステージⅣが最も進行度が高い状態です。治療前にステージを正確に予測した上で治療方針を立てる上でもことが重要です。早期大腸がんはほとんど自覚症状がありませんが、進行に連れ、血便、下血、便秘、下痢、便が細くなる、貧血、しこり、腹痛、腸閉塞などが現れます。
大腸がんは最初、ポリープの形で出てくるものが多く、ある程度のサイズになると一部にがん細胞が混じってきます。その後、全部ががん細胞に置き換わるという経過をたどるため、早期発見が重要です。内視鏡検査はがん化する前のポリープの段階で切除できるため、特に有効な検査方法です。
潰瘍性大腸炎
消化管に原因不明の炎症を起こして大腸の粘膜に炎症が起こり、ただれや潰瘍ができた状態です。病変は直腸から連続的にでき、口側に向かって広がっていく特徴を持っています。最大に広がると直腸から結腸全体に炎症が起こります。下血や下痢、腹痛などの症状があり、進行して重症になると発熱や体重減少、貧血など全身に症状が広がります。腸管に現れる以外の合併症で、皮膚や関節、眼に症状が現れる場合があります。
原因が明らかになっておらず難病指定疾患ですが、的確な治療を受けることで症状は改善していきます。好発年齢は 20 歳代と若く、中高年になって発症することもあります。この病気であることがわかったら、症状の有無にかかわらず定期的な内視鏡検査が必要です。
虚血性腸炎
大腸の末梢血管の虚血によりただれ、潰瘍、壊死などが起きる病気で、下腹部痛、鮮血便や鮮血が混じった下痢が急激に起こるため潰瘍性大腸炎・感染性腸炎・薬剤性腸炎などと似ており、鑑別診断が必要です。
虚血性腸炎の原因は、高血圧・糖尿病・高脂血症などによる動脈硬化性の変化、便秘、腸蠕動亢進などの機械的要因などの関与が指摘されています。高齢者に多く、内視鏡検査で発見しやすい病気ですが、若い方に起こるケースもあります。
便秘で下剤服用後の強い腹痛、下痢、その後の下血があれば虚血性腸炎の疑いが大きいとされていますが、正確な診断のためには内視鏡検査が欠かせません。また、経過観察を定期的に、注意深く行う必要がある病気です。
大腸憩室症
腸管内圧の上昇により大腸粘膜の一部が嚢状になって、腸壁の外に突出した状態が多発している病気です。高齢者によく見られますが、自覚症状がないケースが多くなっています。症状が現れるのはかなり進行している状態で、便秘、お腹の張り、腹痛などがあります。憩室炎は、憩室に炎症を起こった状態です。また、憩室内の血管が損傷し憩室出血を起こす可能性もあります。
原因は食物繊維の少ない食生活や加齢による腸管壁の脆弱化だと言われています。食物繊維が不足して便秘が日常的になってしまうと腸管の内圧上昇を起こしやすくなるため大腸憩室症のリスクが高まります。
そのため、憩室の有無を内視鏡検査で把握しておき、食生活などに気を付ける必要があります。
大腸がんの予防のために
大腸ポリープは切除することで、がんの発生を防ぐことができるため、大腸ポリープは「がんの芽」と呼ばれています。がんは早期発見と治療が有効で予防することが困難だとされていますが、大腸がんはポリープを大腸内視鏡で発見・切除することが予防になっています。
こんな症状がある場合は大腸カメラを受けましょう
- お腹が痛い
- 下痢や便秘が増えるなど、便通が異常になった
- 下痢と便秘を繰り返している
- 便に血や粘液が混じっている
- 便が細くなってきた
- 排便の回数が以前より増えた、
- 排便後のスッキリ感がない
- 体重が急激に減少した
- お腹が張っている
- お腹にしこりがある
大腸カメラ検査の流れ
Step1検査前の準備
当日の2ℓ下剤を飲む・2ℓ下剤を飲まない大腸カメラに関わらず、全ての大腸カメラ受診者は、検査前夜、もしくは普段のお通じの状況によっては数日前より、便を軟らかくするお薬を内服して頂きます。
ピコスルファート10ml(※お通じ毎日出ない方は代わりにマグコロール50g)・センノシド2錠を、普段のお通じの状況に合わせて組み合わせながらお渡しします。
Step2検査当日(検査を行うまで)
事前の問診で検査が可能かどうかを確認した後、ベッドに横たわってリラックスして頂きます。
採血(血算のみ)を行い、鎮静剤を注射します。
※事前診察で既に採血を行っている方は、鎮静剤の注射を致します。
Step3検査開始
力を抜いて楽な姿勢になっていただき、肛門からゆっくり内視鏡(大腸カメラ)を挿入します。
検査の所要時間は5~15分です。
ポリープを発見しましたら、その場で切除する事も可能ですので、患者様に2度検査を受けて頂く手間はありません。
Step4休 憩
検査終了後、身支度を整えてゆっくりお休みいただきます。
なお、気分がすぐれない場合には、すぐにお知らせください。
休憩後、検査後の注意事項などをご説明します。
Step5検査結果説明
内視鏡検査の画像を一枚一枚ご確認いただきながら、簡単なイラストを使って結果を丁寧にご説明します。
検査前日の食事について
大腸カメラの費用(保険適用の場合)
大腸内視鏡検査・手術 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
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大腸内視鏡(観察のみ) | ¥2,500 | ¥5,000 | ¥6,500 |
大腸内視鏡ポリープ手術(1ヶ所) | ¥7,900 | ¥15,800 | ¥23,600 |
大腸内視鏡ポリープ手術(2ヶ所) | ¥8,900 | ¥17,800 | ¥26,600 |
大腸内視鏡ポリープ手術(3ヶ所以上) | ¥9,900 | ¥19,800 | ¥29,600 |
※別途、検査備品(パット代、おむつ代、クリーニング代など)として、自費で800円頂戴しております。
※短期滞在手術等基本料の算定をさせて頂いております。
※大腸ポリープを切除すると「内視鏡手術」として生命保険の還付金がおりる場合があります。
生命保険や医療保険に加入されている方は保険会社にご確認下さい。
キャンセル規定
検査3日前以降にキャンセルや日時変更をされた場合、物品準備に費用が生じるため、取消・変更料として5,000円を頂戴致しますので、予めご了承願います。また、事前の必要物品お渡しを着払いで申込まれた方は、検査取消された場合でも物品のお受取をお願い致します。